家族信託➂ ~成年後見制度との違い

投稿日:2017.07.05

先日、80歳を超えた女性(以下、相談者様という)から次のような依頼がありました。「私が老人ホームに入居することとなったら、入居費や施設利用料などの生活費に充てるために自宅不動産を売却したい」という内容でした。相談者様の夫はすでに他界しており、子どももいません。現在は一軒家で一人暮らしをしています。老人ホームに入居したら、自宅には戻ってくる予定もないということでした。今の生活を続けていけば、預貯金は困らないほど保有しています。しかし、周囲の知人からは「老人ホームの入居一時金はとても高額だった。」ということを聞き、不安になり、今回の相談に至りました。

従来の財産管理では成年後見制度を利用するという方法があります。成年後見制度とは認知症や知的障がい、精神障がいなどの意志判断能力が不十分な方を保護する制度のことです。成年後見人は本人に代わ

り、法律行為をしたり、財産管理をしたりします。家庭裁判所が監督しますので、本人にとって利益にならない行為や合理性が認められない行為は原則することができません。そのため、自由度が高い財産管理ができるとは限りません。

このようなケースで、後見制度を活用しても、相談者様には自宅不動産の他に預貯金があるため、「この先、不安だから」という理由だけでは自宅不動産を売却する合理性は認められず、相談者様の想いを叶えることは難しいと思われます。

一方で家族信託を使えば、老人ホームに入居することとなったら自宅不動産を売却することが可能になります。家族信託で相談者様が元気なうちに不動産の管理を信頼できる親戚(=受託者)に託します。そうすれば意志判断能力が衰えたときでも、受託者は相談者から託された意志や想いに沿って不動産売却を実行することができるようになります。

とても信頼している家族がいて、はじめて家族信託を利用できます。もちろん、家族信託を使えば何でもできるわけではありません。詳細を知りたい方は当協会はじめ家族信託の専門家へご相談くださいませ。

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